新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。私達在校生一同、心よりお祝い申し上げます。
一人一人それぞれの希望を持って入学されたこの拓殖大学で、様々な可能性のある生活が今、始まろうとしています。
大学では、自分の学ぶ学問の選択に始まり、サークル活動、海外研修など多くの選択肢を自分自身で選んでいくことになります。自分がやりたい選択肢がない場合には、新たに自分自身で選択肢を作り出す事も可能でしょう。つまり、無限の可能性が今、皆さんの前に広がっているわけです。
拓殖大学は、まもなく創立百周年を迎えようとしています。創立当初より、海外でも活躍できる人を育てるという校風があります。情報通信、交通手段の発達により、外国と日本の間がますます近くなりつつあり、そのため、国際感覚を養う必要性が叫ばれておりますが、拓殖大学には国際感覚を養える要素が非常に多くあり、より多くの異文化に触れ、優れた国際的感覚を得るチャンスがあります。全学部全学科に海外研修や海外留学のプログラムがあり、外国に触れる機会があります。日本から離れ、異文化に触れることにより、相手の国の文化を知るだけではなく、逆に今まで自分自身では気付かなかった日本が見えてきたりする事でしょう。
私は、一昨年に、麗沢会海外派遣団に参加して中華人民共和国へ、昨年は、工学部海外研修に参加してアメリカ合衆国へと行ってきました。文化の違いや、似ているところを感じたり、相手の国の学生と交流を持ちました。
そこで感じたのは、相手とのコミュニケーションを図るために、はなし言葉が非常に大切だということです。言語の違いにより、お互いの言いたいことはなかなか伝わりませんが、気持ちは伝わるものです。私はいつの日か、自由にお互いの意志の疎通がとれるようになれたらいいなと感じています。
このようなことわざがあります。
Where there is a will, there is a way.
意志のあるところに道は通ずる、という意味です。何かを実行しようとする気持ちから、自分を動かす原動力が生まれてくるのでしょう。目的意識というのは大切です。大学は、自分は何をしたいのかを考え、行動に移すのに絶好の場所です。
今日から始まる大学生活で、積極的にチャンスを掴み、自分の人生観をしっかり持てるようになってほしいと思います。最後に、新入生の皆さんが充実した四年間を送ることを願い、在校生を代表し、歓迎の辞とさせて頂きます。
平成11年4月5日